第135回 私の健康手帳(平成20年1月12日付け)
尿路結石(4)
尿路結石の予防
「尿路結石」は再発しやすいと言われる病気ですが、ふだんの生活に気をつけることで再発防止や、発症の予防も可能です。
最も気をつけたいのが水分の補給。1日2リットル以上の水を飲みましょう。水は浄水器をつけた水道水で構いませんが、井戸水や、やかんで沸かしたときに底に白い結晶がつくような水は避けましょう。
結石は動かないときにできやすいので、食事を食べてすぐに寝るのは厳禁。できるだけ夕食は早めに。食事からできる老廃物が夜中に排出されるので、寝る前に水を飲むことも大切です。
水分だからと、ビールを飲む人もいるかもしれませんが、結石のもとになる尿酸がたくさん入っていて、飲んで数時間たつと、脱水症状を起こすので、おすすめできません。
カルシウムやシュウ酸は結石の成分のひとつです。ただし、カルシウムはシュウ酸と腸管内で結合することによって便として体外に排出させるという働きを持っているので、シュウ酸を多く含む紅茶にはミルクを入れて飲むのは有効です。
またクエン酸は(シュウ酸と競合して)腎でのカルシウムとシュウ酸の結合を抑えますので、レモンのような酸っぱいものを食べたり、シュウ酸を含むほうれん草やタケノコはアクを除いて食べるように心がけ、チョコレートやナッツ類は食べ過ぎに注意しましょう。
野菜や果物を多く取って、なるべく不要な物質が結晶化しないように、バランスよい食事と適度な運動を心がけましょう。
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