鹿児島県姶良市の山下わたる内科−腎臓病と人工透析の専門医院。腎炎、腎不全、膠原病、糖尿病、消化器、肝臓、すい臓、循環器、高血圧などの治療

  • HOME
  • 理念と基本方針
  • 腎臓病について
  • 当院のご案内
  • 教育・研修
  • 活動の記録
  • お知らせ
  • お問い合わせ

腎臓病について

腎臓病の原因と治療法 人工透析 栄養管理と食事療法

人工透析

人工透析は何かと不安……その不安を少しでも軽くしたい!

当院では、血液透析、血液濾過透析、および腹膜透析(CAPD)の三つの透析療法を行っております。それぞれの患者さんの現状に合わせて選択するわけですが、どちらの方法も基本的には透析膜を介して血液と透析液とが交換され必要な物質が血液の中に入る仕組みになっています 。

血液透析

現在最も多く行われている方法で、ダイアライザーと呼ばれるフィルターを用いて、血液中から老廃物を透析液中に排出すると同時に必要な物質を透析液から血液中へ補充し、きれいになった血液を再び体内に戻す方法です。一般的に週3回通院し、1回4時間程度の透析を受けます 。

血液透析のメリット

尿素やクレアチニンなどの老廃物を効率よく除去できる、医師や看護師、技術者などの管理のもとに行われるために安全。

血液透析のデメリット

心臓に負担がかかるため、高齢者や心臓病のある人には適さない。また、透析を受けると血圧が急激に下がることがあり、低血圧など循環器系に疾患がみられる場合は適応できないケースもある。

血液濾過透析(HDF)

人工的な拡散除去に加え、腎臓の機能である「ろ過」を加え、あらゆる大きさ、種類の尿毒素を除去し、腎臓の働きに近づけた方法です。透析器と同じ構造をした濾過器から、水分と老廃物、電解質などを含む血液中の水分であるろ液を除去し、その代わりに透析液と類似した成分からなる補充液を回路より血液内に注入する方法です。

血液濾過透析のメリット

透析困難症(血圧低下や関節痛、皮膚のかゆみ、不眠、食欲不振、高血圧、心不全、緑内障など)に対しての軽減効果が高い。

血液濾過透析のデメリット

血液透析と比べると小さな老廃物の除去に劣る。

腹膜透析(CAPD)

患者自身の体内にある腹膜を使って血液を浄化(老廃物と水分を除去)する方法で、操作に慣れれば自宅でも行うことができ、比較的体に優しい療法と言えます。

腹膜透析のメリット

自宅や職場で持続的に透析療法ができ、通院も月に1〜2回ですむため、日常生活への影響が少ない。

腹膜透析のデメリット

腹腔内に直接透析液を入れるために細菌感染を起こしやすく、衛生管理には十分な注意が必要。

 

血液透析にも腹膜透析にも一長一短があります。どちらの方法を選択するかは、日常生活や仕事の状況などを十分に考慮し、医師と相談のうえで慎重に決めることが大切です。

また、透析療法は長期にわたって続けていると感染症を起こしやすくなったり、骨がもろくなるなどさまざまな合併症を招くことがあります。また、透析療法では患者の自己管理の状態が、治療の経過や効果を大きく左右します。

透析療法を十分に理解し、自分のからだの状態を把握したうえで、食事の管理もきちんと続けていくことが大切です。

栄養管理と食事療法のページはこちら